【01月09日UP】
初めての顔合せのときは、ご依頼の施主様も同様でしょうが、どの様な切り口でこられるのか、当方も想いをめぐらすものです。
Vol.1でおつたえした30代後半のご夫婦と男の子2人のあるご家族のケースですが、夫婦寝室以外は全てオープンで、私ども設計者に提案して欲しいとのことでした。
そこで、スケッチなどを介して打合せを重ねていただきました。
このご家族の為の住まい空間の構成上、特に印象に残ったお話を思いかえしてみます。
両親にとって子供たちの成長は自分たちの生きがいではあるが、子供たちには早く独立・自立してほしいと考えている。子供たちともよく話し合っていて、本人たちも自覚しているとのことだった。そこで、子供たちのスペースはフレキシブルな構成で、将来はかたちを変えた夫婦の生きがい(趣味の間/母:パッチワーク、ペイントアートの工房・父:雪見障子・囲炉裏・書棚のある隠れ処的空間)のスペースへと進化させ、終の住処と出きればと…。
そこで、この住宅の10年後の姿も提案させていただく旨をおつたえしました。
敷地に何度もかよい、ご家族との話し合いをできる限り 多く重ね、私どもと家族との距離が縮まって行くにつれてエスキース(スケッチをもとにした全体の構図制作など)も進み、この家族のための住まいの空間構成が、炙り絵のように浮かび挙がって来たのでした。