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子ども部屋の造り方  【08月06日UP】

子どもがいて、面積的に可能で有れば、子ども部屋を用意するのは、今では当たり前のようです。ただ、個室を与えるのは何歳からが良いだろうとお悩みの方もいらっしゃる事でしょう。

子どもの成長に合わせて、プライバシーを確保していけるような造りができると理想的です。
では、自分のスペースを必要とする時期はいつ頃からでしょう。
年齢ごとの特徴をまとめてみました。


私がご案内します!

1級建築士・福祉住環境コーディネイター・インテリアプランナー・増改築相談員
工藤 美智子

工藤建築設計室
札幌市豊平区月寒3条6丁目


●子どもが自分のスペースを必要とする時期は?

0〜5歳
 ・ 親の目の届く範囲で遊びます。
 ・ 成長と共に、おもちゃを片づけるという習慣づけの工夫が必要になってきます。
 ・ 子どもが出し入れしやすい所に、おもちゃの整理棚などを設けましょう。
小学生
 ・ 学用品や自分の物を、整理し管理するスペースが必要になります。
 ・ 勉強はダイニングテーブルでするとしても、整理整頓の習慣づけの為専用の引き出しや机などのスペース
   (コーナー)を用意して、自分の責任で・ヌ理するという習慣を付けましょう。
 ・ 低学年の内は、親と就寝するのをうれしく感じています。
中学・高校生
 ・ 集中して勉強をするようになり、自分の物も増えてきます。衣類の管理も含めて、部屋をほしがる年頃です。
 ・ 家族で部屋の使い方を話し合ってから、用意しましょう。
   無条件で与えた物に後から条件を付ける事は、難しいものです。
高校卒業後
 ・ 親元から独立する子どもも多いでしょう。
   小さい時からの部屋の使い方に対する習慣づけが、一人暮らしの役に立ちます。

家づくりの時期と子どもの年齢を考え、どのような部屋にしておけば良いのか考えます。性別、人数も(増える予定も含め)考慮します。これから成長していくので有れば、状況に応じて仕切る事ができるように大きめの部屋を用意しましょう。

●参考例をいくつか用意しました。

すべて床面積は同じ広さです。年齢、性別、人数で色々なパターンが考えられるという参考例です。
図1 大きく一部屋です。
家具の置き方で、遊びスペースと寝るスペース、勉強スペースなどに分けられます。
図2 全く同じ大きさに分けました。
部屋の出入りは、引き戸にすると閉塞感がありません。カーテンやのれんのような物でもかまわないでしょう。
図3

勉強部屋(遊びスペース)と寝室に分けてみました。勉強部屋の仕切は同姓の兄弟であれば必要ないかもしれません。
造作のクローゼットではなく、既製の家具やカーテンを使えばもっと手軽に仕切る事ができます。

図4 寝室部分を個室にして、勉強部屋はオープンに造ります。
2階の階段ホールと一体化しても良いでしょう。窓や出入り口の位置は(図−1,2,3)と違いますが、面積は一緒です。
机の前の窓部分をリビングの吹き抜け部分に面して配置すると1階とのつながりができて楽しい空間になりそうです。
図5 同じ面積を、3人で使う場合の例です。グローゼットの上の部分をはしごで登るロフト風にしてみました。空間の変化があり楽しい造りになります。ロフトを希望する場合は、新築時に天井高をあらかじめ高く造っておくか、屋根の勾配を利用できる位置に部屋を配置しておく必要があります。
上がベッドで下がクローゼットになった家具も販売されていますので、家具やカーテンをうまく利用すれば大工工事を頼まなくても、自分たちで部屋を変化させる事ができます。

(図−2、3,4)の間仕切り壁は、簡単なつくりにしておくと、子どもの独立後必要であれば、又大きな部屋に戻す事も簡単です。
いずれにしても、子どもが孤立しないように考えて、リビングから子ども部屋への動線にも気を配りましょう。階段は必ず、家族のいるリビングやダイニングを通って上るように配置しましょう。

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